The body as distinct from the soul, mind or psyche.
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「Soma」はウェイン・マクレガーの振り付けを通して発表されたメンズのエッセンシャルズコレクションです。それぞれのピースはタイムレスであり、長持ちすることを念頭にデザインされています。職人技とモダニティーの融合から、何年も先まで着られるシンプルなコレクションが誕生しました。
私たちが無意識ながら起こす毎日のムーブメントが「Soma」の出発点となりました。季節を選ばず毎日着られるスタイルを生み出すため、我々はこれらの規則的なムーブメントに焦点を当てました。
袖のロール。襟が首にフィットした状態。生地が肌に当たる感触。ぼんやりとにカフスに触れる指。これらの小さなムーブメントはどれも重要です。私たちは絶えず、曲げたり、伸ばしたり、ひねったり、身に着ける衣服がどのように身体にフィットするかを変化させています。
衣服と着用者のオーガニックなつながりを調べるために、私たちはダンスを通してこれらの動きをハイライトしました。機能性は振り付けとコレクションの中心的要素となっています。これが人々の動きに及ぼす影響を見るために、衣服のディテールに小さな変化がつけられています。これらの変化は身体を補完するとともに、わずかに作用します。
「Soma」の中心的な考えは、コレクションが着用者を通してどのように生きるかを探求することです。スタイルは身体に触れるとともに変化します。デザインについて考えるとき、なによりも明らかなことがあります。それは、衣服が着用者なしにはなんの意味も持たないことです。
コレオグラファーの言葉
COSから依頼を受け、日常のムーブメントとその行く先を探求する、コレクションの生地、テクスチャ、カットで遊んだ衣服と身体の芸術的な会話を作り出しました。ムーブメントや衣服を本質にまで分解することで、普段見過ごしている生活の中でのジェスチャーを新たに経験することができます。
「Soma」とはラテン語で身体、より正確には魂と心を除く身体を意味します。私たちの身体は、服を着たり活動する過程で毎日踊ります。衣服の重さや流れ、感触など、身体は身につけるものの影響を強く受けます。それは私たちの延長となるのです。私たちの身体は一体何を知っているのでしょう?身体的習慣は何で、それをどのように壊すことができるのか…
COSの新コレクションは、衣服を着用するにあたって普段とは異なる振る舞いをする必要があるため、着用者の通常のジェスチャーを妨害します。着用者のオートパイロットモードを中断させるのです。一日の中でどれだけ多くの決定を習慣によって下すか考えてみてください。これらの小さくも重要なディテールで何かを混乱させることによって、これがあなたの仕事と人生における大きな決断にどのような意味を持つのかを探求します。これは身体的思考、身体とのつながり、そして身体的流れをどのように進化させることができるかについて私がダンスを通して伝えたいことです。
私にとってCOSは、シンプル、フォーカス、厳密、発明的で遊び心を象徴するブランドです。これらは私が振り付けをするプロセスの中で取り入れようとする要素です。COSは永久的な発見と改定を、ボーダーレスな状態で行っています。この開放性はクリエイティブな創造にとって不可欠です。今年で私の会社は25周年を迎え、2016年からはロイヤル・バレエ団のレジデント・コレオグラファーとして活動しています。私はキャリアを通して、予想外のコラボレーションからダンスの世界を超えた次元に到達することに興味を持っていました。コラボレーションは私の芸術的挑戦の中心です。結果の分かりきったコラボレーションは行いません。それよりも「一緒になにができるか?」をテーマに探求することが重要あり、それはまさしく私のCOSとのプロジェクトに対する姿勢です。それはなにか新しいものを作り出すために協力し、エネルギーと信頼を交換することです。それをとてもエキサイティングだと感じます。
私たちは、パフォーマンスが自然に発生することを望んでいました。それは公衆が偶然めぐり合うような日常的な状況から生まれることです。ステージや演劇照明はなく、現実での想像力の飛行とも言えるでしょう。空間が私たちの動きや行動にどのように影響するのかなど、建築に関心があり、そのためロケーションは私にとってとても重要です。ロケーション固有の仕事は常にチャレンジであり、屋外でのパフォーマンスは予測不可能です。これに対する創造的な解決方法をダンサーやコラボレーターと見つけ出します。
パフォーマンスを見終えた後に、身近でありながらも馴染みのない身体の動きを目の当たりにして、みなさんが喜びと思いがけない感覚を覚えることを願っています。そして自分自身も踊りたくなるような感覚までも!
